今年最後の稽古。参加者が午前稽古と重なるので、午前稽古の続きとした。
座技で正面打ち三教。一教・二教と同様に受の肘を頭に押し付けるように固定して持ち替える。受けの体が潰れた後、受けの肘を曲げて最終的な固めに導く。
道主の教授DVDでは座技正面打ちへの合わせの際に一瞬膝を合わせてから腰を立てられているようなので、この動作についても研究。
続けて座技正面打ち四教。三教と同様に持ち替えて、腰で押し出しながら四教を決めてゆき受けの肩を回すように潰す。最後は受の肘が曲がって、肩・肘が畳ついている状態を作り、帯の直前で四教を極める。
半身半立方手取り四方投。受にしっかり持たれてしまったら動けない。持たせるときに少し引き下に崩す。表は受の蹴を妨げるように一歩踏み込み、大きくは振り被らず四方投。裏は持たせるときに下に崩しつつ転換、表同様に前に踏み込み四方投げ。
立技で正面打ち小手返し。手刀を合わせ落としてから、受と肘、肩、背を順にわせるように捌き小手返し。受が受け身を取った後、脱力した状態では伏臥位に返すことが難しいようなので研究とした。どうしても伏臥位に返せないときは、受けの上肢を挙上させて固める方法もある。
稽古後半は武器取りとして太刀取りを行う。
転換しながら太刀を取りに入る際しっかり深く入り、肩から提げた左腕が自然と相手の柄の位置になるような位置取りを心がける。これにより結果として受の右上腕が取の左上腕の下方に位置することとなる。この段階において受けの前腕が柄に手を添える妨げとなる場合、受けの太刀の持ち方が不適切であるケースがある。上腕から絞るように突っ張った状態で太刀を振るとこのような状態に陥りやすい。腕の絞りはあくまでも前腕で行うことを注意する。
取りは自然体で柄に添えた左手に体の重みを伝え、相手を制する。この位置より体を剣先の方向に動かすことで相手の動きを導き、太刀の反りに合わせて上方に受けを浮かせる。受けの浮きを感じたところで呼吸投げの要領で相手を投げる。
今回の技はややもすると腕力に頼った力任せのものとなる可能性を含んでいる。一連の所作は脱力した状態で体を使ったものとするところに注意が必要。
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